斎藤一の秘密
「私も一緒なんです」



「なに……?」



「初めて同族に会えました」



「初めてとは……?お前の親は違うのか?」



そりゃそうくるよね……わかってたけど……言いずらいな……



「もう私しかいません……現代での吸血鬼は私のみです」



そう私しかいない……もう……誰も……いない……。
ダッテワタシガコロシタ。
ワタシガタベチャッタカラ。

ハッ!
何……今の……



「何?なぜだ?というよりいま現時点で吸血鬼は俺のみだが……どう子孫を残したのだ……?」



「さぁ?私にも良くわかりません。そうか……斎藤さんは私の祖先様なんですね」



「あぁ……そうなるな」



そうか……彼が死んではならない理由がわかった気がするよ。ねぇ……私どうしたらいいかな?



「……はいっこの話はもう終わりっなんだか話が暗くなりましたね」




私はもう考えたくなくて話を終わらせた。
私はなんだろう……なんのために……
……やめよう……



「そうだ。終わえは今日からここの部屋で生活してもらう」



「え!?斎藤さんと同室ですかっ!?」



「何だ、不満か?」



「いえ……逆にありがたいんですが…………」


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