ぼくらのストロベリーフィールズ




「美味しかったー。私までごちそうになっちゃって。ありがとう」


「まあ、料理って慣れじゃん。のばらちゃんもすぐ上手くなるって」



食べ終わった後は、片づけと洗い物を手伝った。


すぐ後ろの居間では、弟くんたちが宿題をしていたり、ゲームをしていたり。



にぎやかな居間の雰囲気を後ろに感じつつ、尚紀くんが洗ったお皿を拭いていたら、


「のばらー」


と、つんつんと小学生の弟クンに背中をつつかれたため、振り返る。



「なーに?」


「はい。これにーちゃんの黒歴史!」



「…………えええ!?」



見せられたスマホ画面に私は驚き、その画像と尚紀くんを何度も交互に見つめてしまう。



「ちょ、勝手に見せんな、バカ!」



尚紀くんは急いで手を拭き、そのスマホを取り上げた。




画面に写っていたのは、タバコをくわえ、着崩した学ランでウ○コ座りをしている尚紀くん。


まわりには大工さんみたいな恰好で原チャにまたがっている男子や、眉毛のないいかつい男子たち。ギャルっぽい女子の姿もあった。



「へー。本当に悪かったんだね」と私がつぶやくと、


「ま、昔はちょっとやんちゃしてましたよ」と言って、尚紀くんは頬を赤く染めた。




< 104 / 315 >

この作品をシェア

pagetop