ぼくらのストロベリーフィールズ
「おまたせしましたー! ねぎまと……砂肝と……えーと」
「ぼんじりね」
「あ、すみません! ねぎまと砂肝とぼんじりです!」
「あははは! ありがとう! 店長、この子新人?」
「そーだよ。新しい看板娘だからよろしく」
お客さんにも助けられながら、バイト2日目を過ごす。
店長は怖そうだけど、意外と優しくて、
お客さんも常連さんが多く、店内はアットホームな雰囲気につつまれていた。
「それにしても一吾ちゃん、早く復帰してくんないかな~」
私はホール係なので、結局、キッチンの人数は足りていないらしい。
炭火で店長が串を焼いている横で、バイトくんはてんてこまいな様子で料理を準備していた。
「ねーねーのばらちゃんは一吾ちゃんのカノジョなの?」
「ち、違います! ただの友達です!」
大学生のバイトくんからの質問に慌てて答えると、
「おいお前、のばらちゃんに手出したら犯罪だかんな」と、店長のドスのきいた声が飛んできた。
ヒー! やっぱ店長怒ったら怖そう~。