ぼくらのストロベリーフィールズ


他の子もみんないなくなり、

この場は私とナズちゃんだけになった。



私も2人の後ろを追おうとしたけど。



「……つっ!」



急に髪の毛をがしっとつかまれた。


ナズちゃんからの突然の暴力に私は唖然とした。



「ナズちゃん……痛いよ!」


「うざい」


「え?」


「だんだん我慢の限界きてるから。わかってんでしょ?」



ナズちゃんは全く違う人格になったかのようで、ビビった私は何も反論ができなかった。



髪の毛が引っ張られたと思いきや、急に押し飛ばされる。


ロッカーに後頭部と肩を思いっきりぶつけ、私と金属と壁がぶつかり合う音が響いた。



彼女はそのまま更衣室を出ていく。


私はずるずると座りこみ、体から痛みが引くのを待つしかできなかった。



頬につつーっと涙がつたっていた。





< 178 / 315 >

この作品をシェア

pagetop