ぼくらのストロベリーフィールズ
他の子もみんないなくなり、
この場は私とナズちゃんだけになった。
私も2人の後ろを追おうとしたけど。
「……つっ!」
急に髪の毛をがしっとつかまれた。
ナズちゃんからの突然の暴力に私は唖然とした。
「ナズちゃん……痛いよ!」
「うざい」
「え?」
「だんだん我慢の限界きてるから。わかってんでしょ?」
ナズちゃんは全く違う人格になったかのようで、ビビった私は何も反論ができなかった。
髪の毛が引っ張られたと思いきや、急に押し飛ばされる。
ロッカーに後頭部と肩を思いっきりぶつけ、私と金属と壁がぶつかり合う音が響いた。
彼女はそのまま更衣室を出ていく。
私はずるずると座りこみ、体から痛みが引くのを待つしかできなかった。
頬につつーっと涙がつたっていた。