ぼくらのストロベリーフィールズ
『一吾ちゃん、どーしたの?』
『別に?』
『やりたい盛りじゃないのー? もう1回しよーよー』
『いい。眠い』
特定の彼女はいなかったけど、時々ビッチっぽい女子に誘われた時は体を重ねていた。
だけど、終わった後の気持ち悪さはいつまでも抜けなかった。
そして、それを繰り返す自分にさらに吐き気がした。
リーさんは彼女とラブラブで、ゆーたさんは新しいバンドを始めたらしく、2人とも忙しくなった。
達也さんは子どもが1歳になった。
暴走族の流しに参加しながらも、普段は土方の仕事をしていた。
僕も准クンにつられて学校に行き出したのは良かったものの。
最高学年になったためか、同級生ほか下級生からもチラッと見られては目をそらされた。
僕を指導しようとする熱血教師もウザかった。
結局、授業はほとんど受けずに、立ち入り禁止の屋上で昼寝をしていた。
肩がぶつかって誰かに絡まれては、殴ったり蹴ったり。
色々くすぶっているのに何も変えられない自分が嫌だった。