ぼくらのストロベリーフィールズ
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昔、のばらの家に何度か遊びに行ったことがあった。
僕が小学生になると、母は夜の仕事を本格的に始めたため、
1人で夜を過ごすことが多くなった。
『一吾くん、今日も留守番? だったら家に来なよ』
『え、いいよ。迷惑かけるなってお母さんが……』
『だっていつも1人でしょ? 一緒にご飯食べようよ』
遊びに行くと、だいたい夕方ごろから、
のばらのお母さんが夜ごはんの準備を始めていた。
掃除も毎日しているのか、いつ行っても家の中は綺麗だった。
夜7時を過ぎると、のばらのお父さんが帰ってくる。
『おー! 一吾くん来てたのかー。ゆっくりしてけよー』
のばらのお母さんはあまりいい顔をしていた記憶はないけど、お父さんは僕を優しく受け入れてくれた。
のばらの両親も僕の家の事情を知っていたらしい。