ぼくらのストロベリーフィールズ



次の日の朝、准くんは帰っていった。



「一吾とのこと、かげながら応援してるよー。何かあったら相談してね」


とこっそり私に言ってから。



カーテンを開けると、まわりの家の屋根が朝日でピカピカ光っていた。


今日はちゃんと学校に行こう。



「よっし!」



頬を叩き気合を入れた私を見て、一吾くんはニヤニヤしていた。



「おれも楽しみになってきた」


「え、何が?」


「さあ」



なぜか楽しそうな一吾くんと一緒に学校へ向かった。



昨日、男子たちが協力してくれるって言ったけど、これはやっぱり私の問題だ。



もちろん私も隠し事をしたり、思ったことを簡単に口にしたり、悪いところがある。


でも、だからって嫌がらせに発展するのはおかしい。



クラスで1人になるのは心細いけど、


ナズちゃんたちとの仲良しごっこに付き合いたくもない。



一吾くんやみんなのおかげで、確実に昨日よりも自分の気持ちを強く持てた。



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