ぼくらのストロベリーフィールズ



『徹底的に無視して相手が飽きるのを待つか、転校も覚悟のうえで刺し違えるとか?』



『それじゃ結局のばらちゃん傷ついちゃうよねー』



尚紀や他の友達にも来てもらい、一緒に作戦を練ることにした。


のばらが洗い物をしている間にアイデアを出し合う。



うーん、と静かになった時、


『誰にどんなことされているか、まだ分からないんだよねー?』と准クンが口にした。



そして、証拠があれば先生に訴えたり、それを使って脅したり、ひどい場合は被害届を出したりとかできるし、と続けた。



確かに。


のばらは詳しいことを話してくれないから、こっちから情報を取りに行った方がいいかもしれない。



『うお、それ面白そうじゃね?』

『オレD組に仲いいやついるし!』



結果、決まったことは、みんなで情報を集めることと、のばらを安心させること。



思った以上に証拠集めは上手くいった。



犯人は僕に気があるらしい、めんどくさそうな女だった。


取り巻きの2人は脅すとすぐにビビってくれた。



前に尚紀も合わせて勉強会をした時、のばらがその女にやたら気を遣っていたことを思い出した。


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