ぼくらのストロベリーフィールズ
「そういえば、ちゃんとご飯は食べてる?」
冷蔵庫はあるけど、中には何も入っていなくて。
キッチンの隅にカップラーメンが詰まれているだけだった。
「んーあんまり?」
「やっぱり。一吾くん細すぎだし。私より体重なさそう」
「のばら今何キロ?」
「私は……って言うわけないじゃん!」
このまま1人で生活したら、そのうち倒れちゃいそう……。
バイトも忙しいみたいだし。
「今度、何か作ってあげよっか」と伝えると、
彼は「よろしく」と言って微笑んだ。
それから、あまり詳しく教えてくれなかったけど、
一吾くんだけがこっちに戻ってきたことと、
学費以外のお金はバイトで稼いていくことが分かった。
学校には、一応、ここでお母さんと2人で住んでいる、ということにしているのだと。
一吾くんあまり生活力なさそうだし心配だ……。
時々、様子見に来ようかな。