ぼくらのストロベリーフィールズ



「そういえば、ちゃんとご飯は食べてる?」



冷蔵庫はあるけど、中には何も入っていなくて。


キッチンの隅にカップラーメンが詰まれているだけだった。



「んーあんまり?」


「やっぱり。一吾くん細すぎだし。私より体重なさそう」


「のばら今何キロ?」


「私は……って言うわけないじゃん!」



このまま1人で生活したら、そのうち倒れちゃいそう……。


バイトも忙しいみたいだし。



「今度、何か作ってあげよっか」と伝えると、

彼は「よろしく」と言って微笑んだ。



それから、あまり詳しく教えてくれなかったけど、


一吾くんだけがこっちに戻ってきたことと、

学費以外のお金はバイトで稼いていくことが分かった。



学校には、一応、ここでお母さんと2人で住んでいる、ということにしているのだと。



一吾くんあまり生活力なさそうだし心配だ……。


時々、様子見に来ようかな。



< 34 / 315 >

この作品をシェア

pagetop