ぼくらのストロベリーフィールズ

2-1









「すげー! これ完全にラブなホテルにあるやつじゃん」



そう言って、尚紀くんは天蓋つきの広いベッドに寝転がった。



「ねーそろそろ真面目に選ぼうよー」



口をとがらせている私を尻目に、一吾くんもごろんとそこに横になる。


確かにゴージャスだし、ふかふかしていて気持ちよさそうだ。



「これやべー。このまま寝そうだわ」


「な。一吾~とりあえずキスでもしとく~?」



その天蓋からふわりと広がるレースの中、


尚紀くんと一吾くんの影が近づいていき……



って。



「ちょっと! なに恋人ごっこしてるんすか!」



大型家具屋さんのベッド売り場で、

キャピキャピはしゃぐ2名の不良男子と、なぜかツッコミ役になっている私。



はぁ。一体何なんだ、この状況は……。




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