ぼくらのストロベリーフィールズ
2-1
☆
「すげー! これ完全にラブなホテルにあるやつじゃん」
そう言って、尚紀くんは天蓋つきの広いベッドに寝転がった。
「ねーそろそろ真面目に選ぼうよー」
口をとがらせている私を尻目に、一吾くんもごろんとそこに横になる。
確かにゴージャスだし、ふかふかしていて気持ちよさそうだ。
「これやべー。このまま寝そうだわ」
「な。一吾~とりあえずキスでもしとく~?」
その天蓋からふわりと広がるレースの中、
尚紀くんと一吾くんの影が近づいていき……
って。
「ちょっと! なに恋人ごっこしてるんすか!」
大型家具屋さんのベッド売り場で、
キャピキャピはしゃぐ2名の不良男子と、なぜかツッコミ役になっている私。
はぁ。一体何なんだ、この状況は……。