ぼくらのストロベリーフィールズ


確かに、尚紀くんは私よりも20センチくらいは背が高く、肩幅も広くて、雰囲気も大人っぽい。



「あ、そうなんだ……。え? 尚紀くん本当は何歳? もしかして結婚してるの? だからバイトしてるんだ? ってまじで?」



びっくりして早口でそうまくし立ててしまう私。



「あはは。やっぱ、のばらちゃんおもろっ!」



対して、目を細めて爆笑しだした尚紀くん。



もしかして、結構な年上なのかな?


いろいろあってから高校に入り直したとか、そういうことかな?



などと考えていると、


「ってさっきから何、妄想してんの? 俺のこと老け顔とか思ってるんでしょ!」


と尚紀くんに怒られ、上から髪の毛をぐちゃぐちゃにされてしまう。



それから、普通に同じ年であることと、6人兄弟の一番上で弟たちの面倒を見ていることを教えてくれた。



あ……そうなんだ。って恥ずかしい~。


一吾くんも誤解するような言い方しないでよ! もう!



< 45 / 315 >

この作品をシェア

pagetop