ぼくらのストロベリーフィールズ
2-2
「一吾、まじ別人になったよなー」
学校の廊下で、小学校が一緒だった男友達と世間話をしていたら、
やっぱり一吾くんの話題になった。
「ね。私も最初見たときびっくりしたよー。まあいろいろあったんじゃない?」
「もう色々な人に目つけられてるらしーよ」
「え、そうなの?」
「そりゃあんな派手だし、早速モテてるみたいで目立ってるし」
時々、自主早退や自主休日を挟むものの、一吾くんはそれなりに学校に来だした。
先生に、家庭の事情をめちゃくちゃ盛って説明したらしく、アルバイト許可も正式にもらったとのこと。
お世辞にもレベルが高いとはいえないこの高校。
時々、悪そうな生徒たちの姿を見かけることもある。
昔一吾くんをいじめていた人もたぶんこの校内に、いる。