KISSしてダーリン。
*おてんば娘の…
イメチェン、のち
ガチャッ
うっ誰か出てきたっ
カイじゃありませんように……
心の中で祈り、わざとそちらに背を向ける。
「……ナツ?」
カイだ――――――――!!!
わ、わ、ど、ど、どうしよ…っ
「お、お、おつかれ…」
「あぁ……どした?」
「い、いや、」
……って、顔見れないんだけど!!!
背を向けたまま体が動かない。ムリだ。今すぐここから逃げていい!?
「ナツ?」
ひぃっ!!
横から顔を覗きこまれる。
……諦めも、肝心だ……
「な、なんでもないよ。帰ろ!」
パッと俯いていた顔を上げて先に歩き出した。
すぐに追いついてくるカイ。歩幅の差がね、やっぱりね。
あぁ……横から視線を感じる。突き刺さる。顔にも心臓にも…
「あ、あの、あんまり……」
「っく」
見ないで…と言おうとすると、何故だか体を曲げてその場に蹲った。
「なに!?え!?どうしたの!?大丈夫!?」
お腹でも痛くなったのかと思い、焦りながら同じようにしゃがんだ。