KISSしてダーリン。
*KISSしてダーリン。
家に帰って一晩中泣きまくった私の顔は、朝には到底人様に見せられるものではなくなっていた。
いつもだろ、というツッコミは受け付けていない。
こんな顔を人に見せるのは嫌だったが…別れたせいで休んだと思われる方が、もっと嫌で。
でも、本当にアリエナイ顔面だったので、とりあえずマスクで隠して登校した。
俯いて歩くも、感じる視線。
「昨日、相馬くんと…」
コソコソと聞こえてくる声。
みんな、何も知らないくせに、好き勝手に噂している。
別れようって言ったのは私だけど…失恋したのも私だ。
結局昨日はいくら待ってもカイからの連絡なんて来なかったし。
もしかしたら…やっと別れられたと思って、あの女の子と…なんて、考えては、涙は溢れるばかりだった。