恋に落ちるその瞬間
私はビックリしたのと同時に怒りがこみ上げて、北見ユウを囲んでいた男子に向かって大声をあげた。
こんなの卑怯だよ!!
一人に対して、三人がかりだなんて……!!
『おい、行こうぜ』
『ちょ、アンタたち待ちなさいよ!!』
引き止めたものの、そのまま走り去って行った男子たちに怒りがおさまらない。
こんなの、男がすることじゃない。
本当に、ムカつく〜〜!
『大丈夫?ケガしてない?』
『……ありがとう。僕は大丈夫だよ』
ボロボロなのに、ヘラッと笑うユウ。
私のうほうが泣きたくなったけど、でも我慢してしゃがみ込むと北見ユウのズボンについた砂埃たちをはらう。