ずっと、君に恋していいですか?
薫は嬉しそうに笑って、志信の唇に軽くキスをした。

志信は薫の笑顔を見て、笑みを浮かべながら小さく呟く。

「ずるいな、薫は…。」

「ん?なに?」

「なんでもない。薫が好きだって言った。」

「私も志信が好き。」

薫が嬉しそうに微笑むと、志信は指先で薫の唇をそっとなぞった。

「じゃあ、もっとキスして。」

「うん。」

薫は志信の首の後ろに腕を回し、そっと唇を重ねた。

志信は薫の頭を引き寄せて、貪るようにキスをした。

(あ…ヤバイな…。)

薫を抱きたい衝動が抑えきれなくなりそうで、志信は唇を離して薫の額に額をくっつけた。

「明日、仕事だよな…。」

「うん。」

「…帰る?」

「やだ…まだ一緒にいたい…。」

「…でもこのままこうしてると、帰してあげられなくなりそうなんだけど…。」

志信が目をそらすと、薫は志信にギュッと抱きついた。

「それでも一緒にいたいよ…。」

「朝、早い?」

「そうでもない。明日は遅番だから、9時前に出れば間に合う。」

「じゃあ…。」


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