ずっと、君に恋していいですか?
見つめ合って、もう一度唇を重ねた時。

薫のお腹が、大きな音をたてた。

「……え?」

「あっ……。」

二人は顔を見合わせた。

薫は恥ずかしそうにお腹を押さえる。

「今、鳴ったよね?」

「やだもう…。」

「食べてないの?」

「そう言えば、今日なんにも食べてない…。忘れてた…。」

「なんにも?!」

志信は驚いて立ち上がり、冷蔵庫を開けた。

「ろくなもんないな…。なんか食いに行く?」

「でも…志信は食べて来たでしょ?」

「オレはビールでも飲んでるよ。とりあえず行こう。」

志信は薫の手を引いて立ち上がらせ、コートを手渡した。

二人ともコートを来て部屋を出た。

志信は鍵を閉めながら苦笑いを浮かべた。

(また“待て”だな…。)




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