ずっと、君に恋していいですか?
付き合う前の志信とは、ゲームセンターで勝負をして負けた方が勝った方の言う事を聞く事にしようとか、ずいぶん大人げなく張り合ったりした。
子供みたいに張り合って、思いっきり飲んで食べて、たくさん笑った。
付き合いだしてからは、お互いにちょっとした事でヤキモチを妬いたり、素直に気持ちを伝えられなくてすれ違ったりもした。
静間は志信とは正反対なのに、志信と同じように、仕事をしている姿や普段の自分に好意を持ってくれた事が、薫には不思議で仕方ない。
店を出ると、静間は薫を自宅まで送ると言った。
薫は一人になりたくて、それを断った。
「また会ってくれますか。」
静間は優しい目で薫を見つめながら尋ねた。
薫が首を横に振ると、静間は苦笑いをした。
「僕はまた会いたいです。薫さんの事、もっと知りたい。」
どうしてこれほどまでに知ろうとするのだろうと、薫はまた首を横に振る。
「私の事なんか知っても、なんの得もありませんよ。」
「得かどうかは、僕が決めます。」
「……おやすみなさい。」
これ以上何を言っても静間には伝わらないと、薫は軽く頭を下げて背を向けた。
自宅に向かって歩きながら、薫はぼんやりと考える。
(私にも望みはない…。わかってるけど…やっぱり、志信以外の人との恋愛は考えられない…。)
子供みたいに張り合って、思いっきり飲んで食べて、たくさん笑った。
付き合いだしてからは、お互いにちょっとした事でヤキモチを妬いたり、素直に気持ちを伝えられなくてすれ違ったりもした。
静間は志信とは正反対なのに、志信と同じように、仕事をしている姿や普段の自分に好意を持ってくれた事が、薫には不思議で仕方ない。
店を出ると、静間は薫を自宅まで送ると言った。
薫は一人になりたくて、それを断った。
「また会ってくれますか。」
静間は優しい目で薫を見つめながら尋ねた。
薫が首を横に振ると、静間は苦笑いをした。
「僕はまた会いたいです。薫さんの事、もっと知りたい。」
どうしてこれほどまでに知ろうとするのだろうと、薫はまた首を横に振る。
「私の事なんか知っても、なんの得もありませんよ。」
「得かどうかは、僕が決めます。」
「……おやすみなさい。」
これ以上何を言っても静間には伝わらないと、薫は軽く頭を下げて背を向けた。
自宅に向かって歩きながら、薫はぼんやりと考える。
(私にも望みはない…。わかってるけど…やっぱり、志信以外の人との恋愛は考えられない…。)