ずっと、君に恋していいですか?
「それとさ…。オレがずっと言いたかった事、薫にあっさり先に言われて、すっごいショックなんだけど…。」

「ん?なに?」

志信は薫の左手の薬指にそっと口付けた。

「薫…結婚しよう。オレと一緒に…二人で幸せになろう。」

薫は嬉しそうに笑って志信の頬に口付けた。

「ふつつかものですが、末長くよろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。」

お互いに顔を見合わせて笑った。

一緒にいるだけで心が温かい。

こんなに笑ったのはいつ以来だろう?

「ところでさ…あの人との間には、何もなかったの?」

「えっ?!」

薫はギクッとして視線を泳がせた。

「あったな…。何された?」

「えーっと…。」

「まさか…あの人と、した?」

薫は慌てて否定する。

「違う!してない!!急にキスされただけ!!」

「キスされた?!」

志信はガバッと起き上がり、墓穴を掘った薫はしまったという顔をした。

「許せん…。もう二度と他の男は指一本触れさせん!!」

志信が覆い被さると、その勢いに怯んだ薫は、身をよじって逃げ出そうとした。

「わっ…ちょっと待って…。」

「待たない!!」

それから二人は何度も何度もキスをして、名前を呼んでお互いの肌に触れ、誰にも邪魔される事なくとびきり甘い時間を過ごした。







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