ずっと、君に恋していいですか?
一日中誰よりも一生懸命仕事をした後の薫の匂いが好きだ。
汗とタバコとオイルやガソリンの匂いと、薫の部屋の匂いが混ざり合った、薫だけの匂いが好きだ。
薫は女らしくないから恥ずかしいと言うが、一日の仕事を終えた後の薫を抱きしめると、自分の大好きな薫だと嬉しくて、愛しくなる。
その反面、他の誰よりも仕事熱心な薫が好きなはずなのに、自分と比べると劣等感で落ち込んでしまう自分が嫌になる。
二人が“仲の良い同期”である事は周りの社員たちも認識しているようだが、二人が付き合っている事は、仲のいい同僚を除いてほとんど知られていない。
社内の人間からしたら、“仕事ができすぎるかわいげのない卯月さん”と“モテるのにガードが固い笠松くん”が恋人同士などという考えには結び付かないのだろう。
仕事ができて媚びたり愛想笑いをしたりしない薫を無愛想だと煙たがるオジサン上司もいる。
社内恋愛が禁止されているわけでもないし、付き合っている事を取り立てて隠しているわけでもないが、とりあえず会社にいる時は付き合う前と同じように“同期の卯月さんと笠松くん”でいる。
汗とタバコとオイルやガソリンの匂いと、薫の部屋の匂いが混ざり合った、薫だけの匂いが好きだ。
薫は女らしくないから恥ずかしいと言うが、一日の仕事を終えた後の薫を抱きしめると、自分の大好きな薫だと嬉しくて、愛しくなる。
その反面、他の誰よりも仕事熱心な薫が好きなはずなのに、自分と比べると劣等感で落ち込んでしまう自分が嫌になる。
二人が“仲の良い同期”である事は周りの社員たちも認識しているようだが、二人が付き合っている事は、仲のいい同僚を除いてほとんど知られていない。
社内の人間からしたら、“仕事ができすぎるかわいげのない卯月さん”と“モテるのにガードが固い笠松くん”が恋人同士などという考えには結び付かないのだろう。
仕事ができて媚びたり愛想笑いをしたりしない薫を無愛想だと煙たがるオジサン上司もいる。
社内恋愛が禁止されているわけでもないし、付き合っている事を取り立てて隠しているわけでもないが、とりあえず会社にいる時は付き合う前と同じように“同期の卯月さんと笠松くん”でいる。