ずっと、君に恋していいですか?
3時過ぎ。

SS部のオフィスでパソコン入力をしていたありさが、隣の席の美咲と向かいの席の梨花を休憩スペースに行こうと誘った。

3人で席を立って休憩スペースに足を運び、それぞれ飲み物を買った。

「ねぇ…美咲は卯月さんの名刺って、見た事ある?」

「ないけど…なんで?」

「卯月さんの名刺にはね、カウンセラーって肩書きしかなかった。」

「そうなの?」

「うん。なんでだろう?」

「さぁ…。みんなもきっと卯月さんの役職の事は知らないでしょう?」

「多分ね。梨花は知ってた?」

ありさの問い掛けに、梨花はカップを口に運びかけた手を止めて答える。

「初めて聞きました。」

「だよねぇ…。」

「私は笠松さんが心配です。」

梨花の深刻そうな面持ちに、ありさと美咲もため息をつく。

「すごい顔してたもんね…。」

「卯月さんは同期だし…彼女だし…。やっぱり男としては複雑なんじゃないかなぁ…。」

「卯月さんは気にしてないって言うだろうけど…笠松さんにとっては気になるよねぇ…。私、余計な事言っちゃったかな…。」

ミルクティーを飲みながらありさと美咲の会話を聞いていた梨花が、カップを手元に置いた。

「戸部さんが言わなくても、いずれはわかる事ですよ。それでも卯月さんが好きなのは笠松さんなんだって、ちゃんとわかってくれるといいんですけど…。」





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