ずっと、君に恋していいですか?
7時過ぎ。
定時を大幅に過ぎてようやく客足が落ち着いた頃、薫はスタッフに挨拶をしてSSを後にした。
社用車で本社に戻りSS部のオフィスに入ると、青木部長がコーヒーを飲みながら薫を出迎えた。
「お疲れさん。」
「お疲れ様です。」
薫は自分の席に座ってパソコンに向かう。
「大変な事になってるようだね。」
「夜のアルバイトスタッフの間でウイルス性の胃腸炎とインフルエンザが蔓延してるみたいです。」
「キャンペーン期間中の週末にそれは痛いなぁ。で、どうするの?」
「明日と明後日は私が出勤して穴埋めします。その後も様子を見て必要ならヘルプに入ります。」
「そうか…。卯月くんは大丈夫なのかい?」
「この通りです。」
「頼もしいねぇ。」
青木部長は、パソコン画面から顔を上げずにひたすらキーボードを叩く薫を見て、小さく笑った。
「上司としては頼もしい部下を持ったと嬉しい限りなんだがね…。」
「…何か?」
「いや…君はこちらの期待以上の仕事をしてくれる。仕事に関しては不満も不安もないよ。ただね…仕事の事になると自分の事を後回しにするからね、卯月くんは。」
「どういう事でしょう?」
「仕事のために、自分の大事なものを犠牲にする事はないんだよ。」
「……?覚えておきます。」
薫は業務日報と週報をあっという間に仕上げ、青木部長のパソコンに送信して席を立った。
「それでは私はこれで失礼します。」
「お疲れさん。あんまり無理するんじゃないよ。」
「…?ありがとうございます。」
定時を大幅に過ぎてようやく客足が落ち着いた頃、薫はスタッフに挨拶をしてSSを後にした。
社用車で本社に戻りSS部のオフィスに入ると、青木部長がコーヒーを飲みながら薫を出迎えた。
「お疲れさん。」
「お疲れ様です。」
薫は自分の席に座ってパソコンに向かう。
「大変な事になってるようだね。」
「夜のアルバイトスタッフの間でウイルス性の胃腸炎とインフルエンザが蔓延してるみたいです。」
「キャンペーン期間中の週末にそれは痛いなぁ。で、どうするの?」
「明日と明後日は私が出勤して穴埋めします。その後も様子を見て必要ならヘルプに入ります。」
「そうか…。卯月くんは大丈夫なのかい?」
「この通りです。」
「頼もしいねぇ。」
青木部長は、パソコン画面から顔を上げずにひたすらキーボードを叩く薫を見て、小さく笑った。
「上司としては頼もしい部下を持ったと嬉しい限りなんだがね…。」
「…何か?」
「いや…君はこちらの期待以上の仕事をしてくれる。仕事に関しては不満も不安もないよ。ただね…仕事の事になると自分の事を後回しにするからね、卯月くんは。」
「どういう事でしょう?」
「仕事のために、自分の大事なものを犠牲にする事はないんだよ。」
「……?覚えておきます。」
薫は業務日報と週報をあっという間に仕上げ、青木部長のパソコンに送信して席を立った。
「それでは私はこれで失礼します。」
「お疲れさん。あんまり無理するんじゃないよ。」
「…?ありがとうございます。」