流れ星スペシャル


それからオレがまたチャーハンを食べ出すと、

カッラ―ン

と、何かが床に落ちる音がした。


「キャッ」

ん?


続いて聞こえる悲鳴に横を振り向くと、床にカーテンが落ちている。
はずれた突っ張り棒とともに。


ブーッ。

次の瞬間、オレは思わずチャーハンを吹き出した。


そこには着替え中のアズが、脱いだばかりのTシャツで胸を覆って茫然と立ち尽くしていたから。


「あ、へへ……、脱ぐとき、指がカーテンに引っかかっちゃって……」


真っ赤になったアズがしどろもどろに説明してくる。

隠した胸元からは、クリームイエローのレースがちらりと見えて、丸出しになった真っ白な肩は、電気を映してツッルツルに光っていた。


「オ……、オレ、もう行くから」


取りあえず食べかけの皿をつかみ、大急ぎで部屋を出る。


ドアを閉め、そのドアにもたれかかって息をついたところに、ちょうどうるるんが通りがかった。


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