流れ星スペシャル
「どうせ会社に戻りたいんやろって、流れ星に配属されたんは不本意なんやろって、昨夜あんなにブチ切れてたんはキミやん」
「あ~、あれか」
この騒ぎですっかり忘れてた。
「あっは、あれならもう大丈夫です」
「えっ、もうええん?」
「はい」
桂木さんの気持ちは、もうわかったから。
「あんなに怒ってたのに? ナメんなよとか、ボケとか、言い捨てたのに?」
桂木さんはポカンとしている。
「はは、結構気にしてたんですね」
「そりゃそーやろ。どう説明したらわかってもらえるか、ずーっと悩んでたのに、オレ……」
いやいや、そんなことに悩んでる場合とちゃうねんけど。
「店長」
なんて呼んでみる。
「ユースケもオレも、桂木さんについていくって決めました」
「え?」
「がんばりましょう、店」
「あ、うん」
処分がどう下されるのか、それはまた別次元の話。
オレらはオレらの店を精いっぱいがんばろう。