流れ星スペシャル


「どうせ会社に戻りたいんやろって、流れ星に配属されたんは不本意なんやろって、昨夜あんなにブチ切れてたんはキミやん」

「あ~、あれか」


この騒ぎですっかり忘れてた。


「あっは、あれならもう大丈夫です」

「えっ、もうええん?」

「はい」


桂木さんの気持ちは、もうわかったから。


「あんなに怒ってたのに? ナメんなよとか、ボケとか、言い捨てたのに?」


桂木さんはポカンとしている。


「はは、結構気にしてたんですね」

「そりゃそーやろ。どう説明したらわかってもらえるか、ずーっと悩んでたのに、オレ……」


いやいや、そんなことに悩んでる場合とちゃうねんけど。


「店長」


なんて呼んでみる。


「ユースケもオレも、桂木さんについていくって決めました」

「え?」

「がんばりましょう、店」

「あ、うん」


処分がどう下されるのか、それはまた別次元の話。

オレらはオレらの店を精いっぱいがんばろう。


< 247 / 494 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop