流れ星スペシャル


「キミが必要や」


殺し文句が胸に刺さる。


ダ、ダメだとわかっているのに、グッときてしまう。




「まぁ、細かいことは本部が教えてくれるから、心配せんでも大丈夫や」


なんて、社長はもう締めくくり始めた。



「い、いや、でも、ボクは……」


「イヤか?」



「えっ、いえ」




と、首を横に振ってしまった。






「なら大丈夫や。キミならできる」


真顔が一転して、満面人懐っこい笑顔になると、社長は本当に話を締めくくった。




「一人じゃ大変やろーから、女子社員も誰かやりやすい子を選んで連れて行き。経理のわかる子がええなぁ。あとのことはちゃんとやっとくから」


そうして、流れ星の現状と今後について話題が移り、社長との面談は終わった……。


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