流れ星スペシャル


「は、はいっ」


ギクッと、肩が固まった。桂木さんが立っている。




「ボク、流れ星勤務に決まりました」


「そ、そう」


おずおずと見上げると、桂木さんはフッと笑った。


「もうみんな、知ってはるんですね」


「ああ、いえ、どうかな」


その笑顔はもう、ちゃんと大人の顔に戻っていた。




「それで夕方アルバイトの人に集まってもらって、今後のことを話し合いたいなと思いまして……。沢井さん今日忙しいですか?」


「えっ?」


「一緒に来て頂けたら心強いんですが」


「きょっ、今日?」


「はい」




「今日……だけ?」


と、聞かなくてもいいことを聞いてしまった。




「え?」


「あ、いえ、えっと……」


焦って噛み噛みになっていると、向かいの席から綾香さんが大声を放った。


< 71 / 494 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop