かわいい俺様くん

「パフェはおごってやる」

「さすが柴崎。超好き」


振り向いて、柴崎のもとへ戻った。嬉しそうにする柴崎はかわいい。

下唇を噛んで、表情に出さないようにがんばってるあたり100点満点ハナマルあげたい。どっちかというと、こういうほうがキュンとくるかな。


「……ほんとにムカつく奴だな」

「何それ。お互い様でしょ」


告白する前から、あたしがこういう奴ってわかってたでしょ。それでも好きになってくれたんだから、柴崎ってば物好きだわ。

嬉しいけどね。


「お互い様なのかよ」

「だって柴崎かっこつけるんだもん。かっこよすぎてムカつく」

「そこかよ」

「そうですよ」


ふふんと笑うと「何だよ」って柴崎も笑った。


実は実は、さっきの話には続きがあって。告白されたのは向こうからなんだけど。

あたしは一目惚れだったんだ。だから、あたしのほうが先に好きになってたっていうのは、誰にもヒミツの話。


まあ、柴崎にはいつか話してあげないこともないかなあ。


*END*