アイミー☆
龍一は翌日、仕事を他の人間に任せ、愛美の元へ向かった


何と言えば良いのか…
社長である私がこんなに悩むとは…


「ただいま」
「あれっ、龍一、どうしたんだい!?」
「愛美は?」
「まだ帰って来て無いよ」
「もう帰る頃だと思うが!?」
「アイツ、どう?」
「どう?って?」
「いゃ、もうこの家にも慣れたかなと?」
「あの子はあの子なりに気を使ってるんじゃないかな!?、ワガママ1つ言わないから」


「ただいま」
「あっ、愛美お帰り~」
「あれっ、龍一さん来てたんだ?」
「龍一さん!?
昔は龍ちゃんって呼んでたのにな、大人になったのか? ハハハ」
「愛美とにかくここに座れ」
「じゃあ着替えて来るね」
「おっ、おぅ、そうだな」

「なんだ?龍一今日は可笑しいな!!愛美に用事か?」
「お袋にも聞いて欲しい事が有るんよ」
「なんやの!?」


龍一はいつになく緊張していた…



「愛美、実はな、この間お前が東京に来た時にお前を気に入った社長が居てな…
是非ともお前をCMに使いたいと言って来てるんだよ…」
「龍一お前、何を言い出すん!?」
「愛美、どうかな!?」
「お前ヤル気有るか?」
「……………………」
「龍一」
「無理にとは言わんが…」
「それ何のCMなん?」
「あの有名な炭酸飲料水や」
「愛美、無理せんでえぇよ、龍一止めんか…」
「愛美が困っとる」
「……………………」


「少し考えさせてくれん?」
「おっ、おぅ…良く考えて見たらえぇよ」
「俺も突然でビックリしたし」
「じゃあ、宿題してくるね」
「あっ、あ~」

愛美はその場を離れた



「龍一お前何を言い出すん!?まさか本気で愛美を芸能界に入れる気か!?」
「俺もそんな気無かったよ、でもあの社長があれだけ言うって事は、アイツにそれだけ人を惹き付けるもん持っとるって事や」
「だけど…」
「亡くなった妹達に何て言えば良いか…」
「それに俺にとってもチャンス何だよ?事務所も大変な時だし…」
「だからって…」


愛美は部屋の外で二人の話を聞いていた…


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