黒狼と猫の総長様
決着。
finale
『……覚悟は、出来ているな?』
私達を先頭に、南の丘に集結する夜神時雨。
皆を見渡し、最後の確認を終える。
それを見て、頷いたと同時に、前に直る。
『……今日で最後だ。
加藤』
私の言葉を馬鹿にしたように、加藤が笑う。
『最後だと!?
まぁ、そうだな!
今日からお前は俺のものになる!』
気持ち悪い笑みを浮かべる加藤に、冷めた視線を向ける。
『……気色悪い』
『そう言わずになぁ!
玲彩。
そろそろ時間だぜ?
お前の大切な奴らは皆排除した。
あとは、そいつらだけだなぁ?』
持っているナイフの刃先を下でなめあげながら、ニヤリと加藤が笑う。
『……誰も、殺させはしない』
私の覚悟に、揺るぎはない。
『……12時justだ。加藤。
決着をつけよう』
『さっさと終わらすぜ、お前ら!』
『……行くぞ。夜神時雨』