黒狼と猫の総長様
写真の中の祐希は、綺麗に、輝くような笑みを浮かべていた。
『祐希……っ』
手を合わせながらこの3年のことを祐希に伝える。
変な噂が流された事。
学校で浮いていた事。
翔たちが転校してきた事。
賭けで負けて姫になった事。
加藤と会った事。
皆に祐希との過去を伝えた事。
加藤とケリをつけた事。
翔に、告白された事。
『……祐希。
翔は、やっぱり祐希の弟だね』
似ているんだ。
どこと、なく。
『……ねぇ、どうすればいい⁇』
翔の事は、好き、だと思う。
けど、それを受け入れるのはどうかとも思う。
『……祐希。
私、ね_________』
『あら、玲彩ちゃん、もう帰るの?』
『はい。祐希にも、ちゃんと報告したので』
『どうせなら、ご飯、食べていかない?』
『……え?』
『それがいいわ!
久しぶりに話したいの!
お願い!』