黒狼と猫の総長様
私は、変わらず愛哉と愛斗にいつも通りタックルされる日々を過ごしていた。
いじめてもなんの変化もない私にイラついたのか何なのか。
とうとう、手を出してきた。
朝、靴箱を開けると、なぜか中から大量の手紙が落ちてくる。
1つ手に取り、読んでみる。
そこに書かれていたのは、鹿馬とか死ねとか。
とりあえず、少女漫画にでも出てきそうなくらい幼稚な言葉だった。
というより、1ついいよね?
『……馬鹿って書きたいのかもだけど。
これじゃあ、カバだから』
手紙に書かれている漢字を見て、お目わずでそうなる笑いをこらえる。
仕方がない。
いじめてる奴が間違えるなんて。
馬鹿としか言い様がない。
『……貼っとこう』
あまりに面白かったので、学校掲示板に上履きの中に入っていた押しピンで貼る。
……みんな、笑うよね、アレ。