黒狼と猫の総長様
まぁ、きっとあの犯人さんは今日の昼頃にでも私の所に来るはずだし。
面白半分、犯人探しで待ってみようかな。
少しワクワクしながら、教室の扉を開ける。
『『レーちゃんおはよー!!』』
教室を開けると、すぐに愛哉と愛斗が飛びついてくる。
『……おはよ』
2人を引きずりながら、自分の席に向かう。
まぁ、多分そろそろ琉が来て、私に引っ付いて。
そのあとすぐに翔が来て、3人を私から剥がして。
壮一が来て、私達を見て呆れた目を向ける……。
ハズだったのに。
『……黒羽、さん。おはよう』
いつもの日常と違う出来事が起こると、人間は、脳内がパニック状態になるのかもしれない。
おはよう。と、私に声をかけてきた人物は、話した事こそないけど、確かに見覚えのある人。
『……保⁇』
確か、そんな名前だった気がする。
『覚えてたの?』
『……まぁ、一応』