黒狼と猫の総長様
中心には多分、5……6……六人の男達が。
こんなに叫んでいると言うことは、余程イケメンなのか、それとも、有名なのか……。
……まぁ、私には関係ないか。
そのままフェンスにもたれながら空をみる。
今日の空は気持ち悪いくらい晴天だ。
雲一つ無い晴。
こんな澄んだ空、私には似合わない。
私の手は、すでに赤黒く染まっているんだから。
フェンスに背中をつけながらズルズルと下に座りこみ、目を閉じる。
………………眠れない……。
下からの悲鳴が高すぎてどうしても耳に入ってしまう。
……仕方ないな。
『……久しぶりに、理事長室でも行こうかな』
そうつぶやいて私は屋上を後にした。
玲彩サイドend