隠れ家
僕の隠れ家
帰らなくても、誰も迎えには来なかった。

その代わりに、目を覚ますと唇が重なっていた。

だから、そのまま舌を入れた。

するとすぐに返ってきた。

それからどれほどそうしていただろうか。

彼女から離れて、初めて彼女を見た。

大きな瞳。

黒くてサラサラな髪。

華奢な身体は抱きしめた時に感じていた。


「金魚、埋めにいかない?」


思ったより高くて可愛らしい声だと思った。
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