隠れ家
僕より、金魚のほうが愛されていたな。

こうして死を見届けてくれる人がいる。

僕がここで死んでいるのを見つけたら、彼女は僕を埋めてくれるだろうか。

そんなどうしようもないことを考えて、名前も知らない少女にこんな希望を抱くほどに孤独なんだと感じた。

部屋に戻るが、お互いに声をかけることもなかった。

お互いに、きっと今までと同じようにここにいた。

お互いの存在などないもののようだった。
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