僕等はまだ恋を知らない
「バッ……澪は九条なんかにあげれるわけないだろ!!」
顔を真っ赤にして叫ぶ大翔は、今にも火を噴きそう。
走った後なのに、元気だなぁ。
「冗談だっつーの」
ベッドを叩きながら九条くんがケラケラと笑い転げてる。
缶ジュースの中身が勢いで溢れちゃいそう。
「九条は本当、性格悪いな」
「香月が甘すぎるだけじゃねぇの?」
「男同士の友情っていいねぇ」
沙耶がキラキラと目を輝かせながら2人のやり取りを見ている。
これは友情なの……かな……?