僕等はまだ恋を知らない
「直〜!今度一緒にここのクレープ食いに行かない?」
「男2人でクレープとかキモすぎて無理」
「そんなこと言わずにさ〜〜」
「くっつくな」
私のちょうど目の前で、男2人がベタベタとくっついている。
食べかけのおにぎりを吐きそうなくらい、気持ちが悪い。
「大翔くんと九条くんはほんと仲良しだねぇ」
それとは逆に、沙耶はニコニコと楽しそうに2人を見ていた。
なんであんな気持ち悪い絡みをずっと見ていられるんだか。
ため息を吐きながら、もう一口おにぎりを口へ運んだ。