僕等はまだ恋を知らない
「何度も起こしたわよ?大翔くんなんて顔叩いてたもの」
「えっ!?だから顔が痛いんだ!大翔のバカ!!!」
頰にバッと手を当てると、やっぱり少し熱い。
朝から女の顔を叩くなんて………。
ここまでされると女ではなく、男だと思われてそう。
「ていうか、顔を叩かれても起きなかったなんて……どんだけ爆睡してたの………」
私がなかなか家から出て来ない日は、大翔が起こしに部屋に入ってくる。
いつもならその時起きるけど、今日はダメだったみたい。