僕等はまだ恋を知らない
「…………はぁ…….はぁ…….やっぱ間に合わない………?」
とりあえず走り出し、スマホで時間を確認するとやっぱりこのままじゃ遅刻決定。
朝のホームルームまであと5分。
大翔に「また遅刻かよ〜」と笑われる。
「しかたない、あの道から行こう!」
今まで走っていた歩道から外れ、茂みの中へと足を踏み入れた。
「うぉっと……とっ、と……」
この道はかなり急な坂になっているし、そのうえデコボコでかなり走りにくい。
草や木も無造作に生えているため、視界も悪い。
でも、ここの道なら普通の歩道を走るより断然早く学校に着く。