僕等はまだ恋を知らない


私の着地地点に誰かが居る。




「えっ!?う、嘘でしょ!?」




このままじゃ確実にぶつかってしまうが、どうしようもできない。



反射的に大きな声が出るだけだった。






「危なーいっ!!!」




「…………うぉっ!?」




坂道を走った勢いで、ガターン!と大きな音を響かせながら茂みから抜け出た。




予想的中。




着地地点に向かってダイビング。




しかも最悪なことに誰かを巻き添えにしてしまった。


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