僕等はまだ恋を知らない


勢いとはいえ、あんな怖そうな人たちに蹴りを入れるなんて………。


沙耶が危ないと思ったら、体は動くのは早かった。


勢いって怖いなぁ……。



「うんうん」と1人で思い返していると、突然ワッと歓声が上がったのに気がついた。




「なんだあの先輩かっけー!」


「しかもめちゃ可愛いじゃん!!」


「やばい惚れた」




耳を塞ぐくらいのうるさい声。


キーンと奥まで響きそう。


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