僕等はまだ恋を知らない




「ずっと好きだった」



そんな私に追い打ちを掛けるように、大翔くんの優しい声は響いた。


頭に焼き付いたように、この言葉は消えてくれない。


大切な宝物を包むように、澪を抱き寄せる大翔くん。




大翔くんが澪を好きなのは知ってたよ。


苦しくて、痛くて、泣きたくなるほどわかってた。



初めて確信に変わった今、私の中の何かが壊れそう。


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