僕等はまだ恋を知らない


「私だってずっと側に居るのに、どうしてっ………」


どうして、私じゃだめなの。


どうして、澪が好きなの。



「何かあったのか?」


動揺を隠せない大翔くんを無視して、胸元にあるネクタイを軽く引っ張った。



もうだめ、止まらない。


ただ、「好き」の2文字を言いたいだけなのに。


こんなはずじゃなかった。





「私はずっと、ずっと、大翔くん以外見てないのに!」



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