僕等はまだ恋を知らない


そうすれば、今まで通り笑えてたかもしれない。


どうして、こんな選択しちゃったんだろう。

もっと落ち着いて考えられていたら。



違う未来があったかもしれないのに。



無我夢中に走っていると、感覚がわからなくなる。




「……………きゃっ!」



雨で濡れた靴底が滑り、硬いコンクリートに体を打ち付けた。




痛い………。


痛いよ……………。




頬を流れるのは雨なのか、それとも涙なのか。


< 280 / 434 >

この作品をシェア

pagetop