僕等はまだ恋を知らない

辿り着いた答えは君に届くのだろうか



九条くんとの出会いは落ち葉が目立ち始める冷たい秋だった。

いつもと変わらないはずの日常が、一瞬にして色を変える。


触れてみたいと思った。

触れてほしいと思った。


九条くんに近づきたくて、青い瞳に私を映してほしくて。


時を重ねるごとに九条くんに染まっていく。


初めて知った恋心。


初めて聞いた幼なじみの気持ち。


初めて明かしてくれた親友の想い。


楽しいことばかりじゃなくて、苦しいこともたくさんあった。


だけど、いつも最後に諦めるなんて選択肢はなかったの。



迷っても、悩んでも、辿り着く答えはいつも同じ。


九条くんが好き。


< 407 / 434 >

この作品をシェア

pagetop