許嫁な二人

 唯の手作りの夕食を食べた後もレポートは終わりそうになくて
 透は唯に声をかけた。



   「先に送っていくよ。」

   「ううん、透くんが終わるのをまってる。」

   「どうした?唯、今日はなんか変だぞ。」



 そう言われて、唯は俯き、そのまま座った透の背中に抱きついた。



   「唯?どうした?」


 肩に置かれた手に、力がこもるのを感じて、透が訝しげに振り返ると
 唯が透の胸にとびこんでくる。



   「どうした、、。」



 そう言った透の言葉尻は唯の唇で塞がれていた。

 唯のなにかがおかしい、、、そう思うのに、唇から伝わる熱が愛おしくて
 透はそれ以上考えるのをやめた。




 体が熱い。

 触れているところが熱をもって熱い。

 でも、少しでも離れると、そこから寂しさがひろがっていって
 しまいそうで、唯は透の手を欲した。

 だから、透は自身の熱を与えるように、手で唇で唯の躰を愛撫する。

 固い蕾だった唯の躰がひらいていく。

 他の誰でもない、自分が唯の躰をひらいているのだということに
 透は頭の芯がしびれたようになった。

 唯は甘い、どこもかしこも甘い。

 透は夢中で唯を求めた。

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