許嫁な二人

   「知り合って、なんですぐにそんな話になってるの?」

   「いや、僕は碓氷家に伝わる代々のお宝や史料をみせて
    もらいにいくだけだから。」

   「それって、、、。」



 良世がじいっと諸井の顔を見る。



   「本当にそれだけ?下心があるんじゃない?」

   「し、下心、、、。」



 問いつめられて、諸井はわずかに顔を赤くした。



   「ほらぁー やっぱり怪しい。」



 結局最後には、良世も一緒に碓氷の家にくることになっていた。






 
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