ゼロの相棒
ゼロ…どうしたんだろう…。
でも、下手に移動すると、かえって厄介かもしれない…。
私は、ゼロに言われた通り、魔具ショップの前で待つことにした。
魔具って、どんなものが売ってるんだろう…。
私は、店の中が気になって仕方がなかった。
中を覗こうと、キョロキョロしていると
後ろから、ぽん。と肩を軽く叩かれた。
驚いて振り返ると、そこには橙色の瞳をした青年が立っていた。
「うちの店に何か用ですか?
見たところ、人間の方のようですが、魔具に興味がおありなら、案内しますよ?」
茶髪がキラキラと太陽に光る。
「この店の方なんですか?」
私が尋ねると、彼はにっこりと笑って答える。
「俺はジェフ。この店の従業員です!
…と言っても、主人じゃないですよ?
俺は家来みたいなもんです。」
子犬のようなその青年は、私を中へと引き入れた。