ゼロの相棒




ジェフがカウンターから乗り出した。


この人たち、ゼロの知り合い?




その時、私の前に立っていた女性が、
走って行って

がばっ、とゼロに抱きついた。






ゼロは少し驚いて彼女を見る。





「やっぱり、あなたの魔力だったのね!ゼロ!今までどこに行ってたの?


みんな心配してたのよ!!バカ!!」





彼女は小さく涙をこぼしているように見える。




あ!思い出した!




ラグナさんって、ジンの話に出てきた、
ゼロとジンの幼なじみだ。






ジンが魔法で見せてくれた過去の幻に幼い頃のラグナさんが映っていたから、見覚えがあったんだ。






「兄貴!本当に生きててよかったっす!ジンさんと一緒に探し回ったんですよ?」



ジェフがゼロの元に駆け寄る。




「ごめんな。相棒探しの旅に出てたんだ。」




ゼロが二人を見ながら言った。



ゼロは私に向かって歩いてくる。



「置いていって悪かったな、フィオネ。
嫌な魔力を感じたんだ。


誰かに会わなかったか?」





ゼロは私を見上げて尋ねた。






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