ゼロの相棒
「レオ!お前また酒場で問題起こしたのか!出禁にするぞ、この阿呆!!」
後ろを振り返ると、そこには深い青色の髪を後ろで束ねた
二十代ぐらいの男性が立っていた。
赤いガーディアンの制服を着ている。
男性は、つかつかと言い争っていた二人に近づくと
ガーディアンの青年の耳をぐっ、と引っ張った。
「…っ!ブラッド隊長、痛いですって!」
青年は男性の手を振り払う。
「あ、ブラッドさん!何故ここに?!」
筋肉質の男性も、目を見開いて長髪の男性を見る。
「俺の部下のガーディアンの問題児が、酒場で喧嘩してると通報があったから来たまでだ。
ゴリー。お前も本当に短気なヤツだな。
ガキのイカサマぐらい許してやれ。」
その言葉に、さっきまで怒っていた男性は、しゅん、と静かになる。
「全然変わってないな、あいつらは。」
ゼロがぼそ、と呟く。
「みんな、ゼロの知り合いなの?」
私が聞くと、ゼロは少し笑う。
その時だった。
「あれ?もしかして、ゼロか?!」
筋肉質の男性が、こちらを向いて叫んだ。
その大きな声に、二人のガーディアンも振り向く。
「……ゴリーめ。声がでかい。」
ゼロが顔を歪めると、三人がどやどやと
歩いてきた。